潮風通信

〜尾道の潮風にのせてお届けします〜

第3話

光明寺のシンボル

 当山のシンボルともいえる2点をご紹介しましょう。

扁額

【扁額】

備後御調郡玉之浦御所 清浄山光明寺

 光明寺本堂の正面に掲げてある勢いのある字で書かれた光明寺の扁額は、享保14年(1729)6月に第24世恵空聞照代に京都の門跡寺院宝鏡寺(人形寺として有名)の門跡に書いて頂いたものです。それを掛け軸にしたものが、寺宝として寺に伝えられています。

 また、その後、建立された方丈(享保17年/1732)の欄間には、菊の模様がデザインされ一枚板に彫刻されています。これを、当ウェブサイト「清浄山光明寺」のシンボルマークとしても使用しています。

【亀〜歴代住職のお気に入りの品々〜】

 光明寺の置物には、池庭に遊ぶ亀や茶室「亀息庵(きそくあん)」にちなんで亀に関するものが多いのです。

 特にお気に入りは「福禄寿」。現在、客殿の片隅に飾ってありますが、中国のもので「福禄寿」の手のひらで遊ぶ亀が珍しいと思います。長寿つながりということでしょうか--。手のひらに載せたのが面白く、また楽しい。そういえば、横綱陣幕久五郎の師匠の墓にも亀が使われているし、本堂に安置してある陣幕の位牌は、これまた亀に乗っています。

 そして、亀に乗った仙人の姿をした白磁の香炉もあります。その姿は、あくまで優雅で洗練されていて、あたかも海中に潜ったり空を飛んでいるかのようです。