潮風通信

〜尾道の潮風にのせてお届けします〜

第11話

『村上海賊』が日本遺産に

浪分観音

 昨年に続き、平成28年4月に尾道市と今治市が共同で提案した「日本最大の海賊の本拠地 芸予諸島 ―よみがえる村上海賊の記憶―」が、文化庁が認定する日本遺産(Japan Heritage)となりました。

 室町時代、村上海賊で向島余崎の城主であった島居次郎資長(しまずい・じろう・すけなが/宮地明光の次男)が、船中の念持仏であった「浪分観音(別名:船中念持仏千手観音)」を光明寺に寄進し、その後の江戸時代には海上安全を祈願する人々の信仰を特に集めてきました。
そのことは当寺が「村上海賊(水軍)ゆかりの寺」と言われる由縁であり、そしてこの度、そのお像が重要な構成文化財のひとつとして取り上げられました。

 しまなみ海道のサイクリングなどと絡めて、歴史や文化の厚みや深みが加わることにより、尾道の魅力がより一層増しました。